大河内記念特別賞(受賞)
次世代ディーゼルターボ用インペラの量産加工技術確立。加工ロジックは15年後も再最適化不要と評価。試作機9種×4メーカーの並行検証から単価1/10の量産体制を個人裁量で主導した技術基盤が評価された。
主な実績
次世代ディーゼルターボ用インペラの量産立ち上げ
- この用途に適合する専用機が市場に存在しない
- 部品単価は大型品の1/10が必要で採算が不明
- 「高付加価値路線からの逸脱」と社内で懐疑論
- CAMの先端線制御が謳い文句ほど機能しない
- 試作機9種×4メーカーを並行検証し量産体制確立
- 部品単価1/10を実現。仕様変更交渉もメーカーと直接実施
- FANUC RoboDrill 100台以上を導入。2026年現在も稼働中
- CNCパラメータ動的書き換えで外観不良を解消(当時前例なし)
3年迷走した基幹移行プロジェクトの止血
DBの種類すら3年間確定しなかった。スタートアップやコンサルと次々と面談し「業界トレンド」に敏感になった管理職のもとで、要件定義すら完了しない状態が続いていた。
「前提が固まるのを待たない」という設計判断がここで機能した。
DBへのアクセスをプログラムから完全に切り離すWebAPIを選んだのは、技術的洗練のためではなく、「不確定な環境下で唯一破綻しない構造」として選択したからだ。
- 3年間で要件定義すら完了しなかった
- DBの種類・設計がいつ変わるかわからない
- 200本超のレガシーRPGが手つかず
- 保守担当者の定年退職が見えていた
- WebAPI基盤を実装し全社リアルタイムアクセスを実現
- DB設計変更をAPI側で吸収する疎結合構造を確立
- SQL生成エンジン(「金型」)を配布し次世代への退路を確保
- 高額投資による全置換を回避
部門間データ連携システムの設計・実装(繰り返しパターン)
「個別案件の救済要請を受ける → 構造を紐解く → 部門間でデータが重複・非連携であることを特定 → 連携基盤として再設計・実装する」というパターンが繰り返し発生した。
代表的な案件
図面差分比較・規格値読取システム(品質保証部門)
OCR検証→責任所在の問題から自動化範囲を限定→WPF実装→WebAPI化。生産技術・製造・品質保証の3部門連携に発展。「自動化すべきでない領域の線引き」を判断した典型例。
コントロールプラン対応(生産技術部門)
個別のExcel救済要請として入ったが、部門間で管理機能が重複・非連携であることを特定。個別救済ではなく部門間データ連携システムとして再設計した。コントロールプラン生成はその出力機能の一つとして位置づけ。
IoT実装:RGB積層TIFF画像マッピング(工作機械メーカーとの共同研究)
メーカーDBがボトルネックとなるため、信号データを16bit TIFF/PNG画像のピクセル領域に格納する手法を独自構築。後のAI技術(CNN等)への転用において教師データとしての適合性が極めて高いデータ構造であったことが事後的に証明された。
25年間で一貫していたこと
職種は変わった。技術は変わった。担当する課題も変わった。ただし詰まる場所は毎回同じだった。
| 詰まる場所 | 「標準をどこに引くか決められない」「要望を具体化できない」「導入後に誰も検証しない」 |
|---|---|
| 対処の原則 | 前提が固まるのを待たない。確定した部分から動かす。不確定な部分はAPIで吸収する。 |
| 線引きの原則 | 内製で保守できない技術は入れない。自動化すべきでない領域は人間が判断する。 |
| 道具の選び方 | 技術的洗練ではなく「この環境で唯一破綻しない構造」を選ぶ。 |
話せるテーマ
- 基幹システム移行が止まっている・迷走している組織の構造診断
- レガシーシステム(AS400・RPG・DB2・Oracle混在環境)の延命設計と出口戦略
- 属人化したシステムの構造解読・ドキュメント化・後継体制の設計
- WebAPIによる疎結合アーキテクチャ設計(DB種別・設計が不確定な環境での実装)
- 自動化の投資判断:内製継続か外注化か・やめるかの見極め
- 製造業でのIoT・AI活用の実態(教師データ設計・現場への導入判断)
- 5軸加工・CAM制御設計・量産立ち上げ(航空機・ターボ部品)
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